はじめに - 極鋭ヒラメ EXが実現する感度革命
ヒラメ釣りは、その繊細なアタリをいかに捉え、力強い引きをいかに制するかが釣果を左右する、奥深い釣りです。そんなヒラメ釣りのエキスパートたちが求める究極の感度と操作性を、ダイワの技術の粋を集めて形にしたのが、「極鋭ヒラメ EX」です。この記事では、その驚異的な性能の秘密と、各モデルの特徴、そして最強のタックルセッティングまで、徹底的に解説していきます。
活き餌の動き、海底の状況、そしてヒラメが餌に触れた瞬間の微かな信号。そのすべてを釣り人の手元に明確に伝えるため、極鋭ヒラメ EXにはダイワが誇るSMT(スーパーメタルトップ)やAGS(エアガイドシステム)といった最先端技術が惜しみなく投入されています。これにより、初心者からベテランまで、ヒラメ釣りの新たな次元を体験できる一本に仕上がっています。
極鋭ヒラメ EX 基本スペック詳細
「極鋭ヒラメ EX」シリーズは、釣り人のスタイルやフィールドに合わせて選べる3つのモデルがラインナップされています。それぞれのモデルが持つ独自の個性とスペックを詳しく見ていきましょう。
アイテム | 全長(m) | 継数 | 仕舞寸法(cm) | 標準自重(g) | 先径/元径(mm) | 錘負荷(号) | カーボン含有率(%) | メーカー希望本体価格(円) |
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極鋭ヒラメ EX MH-243 | 2.43 | 2 | 126 | 113 | 0.8/10.2 | 30~120 | 98 | 87,500 |
極鋭ヒラメ EX S/MH-272 | 2.72 | 2 | 141 | 118 | 0.8/10.2 | 30~120 | 98 | 89,500 |
極鋭ヒラメ EX SS/MH-245 | 2.45 | 2 | 127 | 109 | 0.8/10.2 | 20~100 | 99 | 89,000 |
各モデルの特徴と進化
MH-243は、SMT部をショート化することで、圧倒的な感度と操作性を獲得したモデルです。積極的に誘いをかけてヒラメを掛けていくスタイルに最適です。
S/MH-272は、よりしなやかな穂先を採用し、ヒラメに違和感を与えずにオートマチックに食わせる調子に進化。喰い渋りの状況や、じっくりと待つ釣りで真価を発揮します。
SS/MH-245は、シリーズ最軽量の109gを実現した新調子。食い込みと目感度に優れた極軟穂先と、大物を確実に獲るための強靭なバットパワーを融合させた「フレキシブルパワーモデル」です。
革新技術が生み出す圧倒的性能
極鋭ヒラメ EXの驚異的な性能は、ダイワが長年培ってきた数々の革新技術によって支えられています。ここでは、その代表的なテクノロジーを詳しく解説します。
SMT(スーパーメタルトップ)- 感度と操作性の両立
SMT(スーパーメタルトップ)は、超弾性チタン合金を穂先に採用したダイワ独自のテクノロジーです。カーボン素材では不可能なレベルの感度を実現し、活き餌の微かな動きや、ヒラメが餌に触れる前アタリさえも明確に捉えることができます。金属ならではの振動増幅力により、手元に伝わる情報量が格段に向上しました。
AGS(エアガイドシステム)- 軽量化とブレ軽減
AGS(エアガイドシステム)は、ガイドフレームに軽量で高剛性なカーボンを採用した画期的なシステムです。チタンと比較して約3倍の剛性を持つカーボンフレームは、ラインを通して伝わる振動を吸収することなく、ダイレクトにブランクスへと伝達します。これにより、感度が飛躍的に向上するとともに、穂先のブレが収束するスピードも速くなり、操作性が大幅に向上しました。
SVF NANOPLUS - 超高密度カーボンの威力
SVFナノプラスは、東レ(株)のナノアロイ®テクノロジーをダイワ独自の製法で組み合わせることで、さらなる高強度化・軽量化を実現したカーボンシートです。贅肉を徹底的に排除した超高密度カーボンは、ロッドの軽さとパワーを両立させ、一日中誘い続けても疲れにくい軽快な操作性をもたらします。
X45 - ネジレ防止技術
X45は、キャスティングやフッキング、ファイト時など、ロッドに大きな負荷がかかる場面で発生するネジレを徹底的に防ぐための構造です。±45°のバイアスクロスでブランクスを締め上げることで、ネジレに対する剛性を高め、パワー、操作性、感度の飛躍的な向上を実現しました。これにより、大判ヒラメや不意の青物とのファイトでも、釣り人が主導権を握ったやり取りが可能になります。
V-JOINTα - 高強度ジョイント
V-JOINTαは、ジョイント部分にナノアロイ®を採用することで、ワンピースロッドのような美しい曲がりと強度を実現した技術です。継ぎ竿にありがちなパワーロスや感度の低下を解消し、スムーズな力の伝達を可能にしました。
ESS - エキスパートセンスシミュレーション
ESSは、釣り人の感性を数値化し、ロッド設計に反映させるダイワ独自のシステムです。「どこが優れているか」「どこが足りないか」を明確にすることで、エキスパートが求める理想の調子を追求。しなやかさと操作性という相反する要素を、絶妙なバランスで両立させることに成功しました。
実釣インプレッション - 使用感レビュー
※このセクションは、一般的なインプレッションやテスターの評価を基に構成しており、筆者個人の実釣体験ではありません。
感度面での評価
極鋭ヒラメ EXの最大の特長である感度は、多くのテスターから絶賛されています。特にSMTがもたらす恩恵は絶大で、「活き餌のイワシがヒラメに追われて逃げ惑う様子が手に取るようにわかる」「ヒラメがモゾモゾと餌をくわえる前アタリが明確に伝わる」といった声が多数聞かれます。これにより、最適なフッキングのタイミングを逃さず、釣果を大きく伸ばすことが可能です。
操作性・扱いやすさ
AGSとSVFナノプラスによる軽量化の恩恵で、操作性は極めて軽快です。一日中手持ちで誘い続けても疲れにくく、集中力を維持できます。また、海底の状況を正確に把握できるため、根掛かりを回避しながら、ヒラメが潜むポイントを的確に攻めることができます。
大物とのファイト性能
X45によるネジレ防止性能と、V-JOINTαによるスムーズな曲がりにより、大判ヒラメやワラサなどの青物が掛かっても安心してファイトできます。ロッド全体で魚の引きを受け止め、しっかりと浮かせるパワーを備えているため、不意の大物にも主導権を渡しません。
各機種の使い分けポイント
MH-243は、積極的に誘いをかけてアタリを出していく攻撃的な釣りに向いています。S/MH-272は、喰い渋り時や、置き竿にしてアタリを待つスタイルで威力を発揮します。そしてSS/MH-245は、軽さと感度、パワーを兼ね備え、あらゆる状況に対応できるオールラウンドモデルと言えるでしょう。
推奨タックルセッティング - 最強の組み合わせ
「極鋭ヒラメ EX」の性能を最大限に引き出すためには、ロッドとの相性が良いリールやラインを選ぶことが重要です。ここでは、各モデルに合わせた最適なタックルセッティングを具体的にご紹介します。
MH-243におすすめのタックル
MH-243は、積極的に誘いをかける攻撃的なスタイルに最適です。手持ちでの操作性を重視し、軽量かつ高感度なリールとの組み合わせがおすすめです。
- リール:ダイワ シーボーグ 200J / シマノ フォースマスター 200DH (小型電動リール)
- ライン:PE 1.5号 (200m)
- リーダー:フロロカーボン 6号 (2m程度)
- 仕掛け:遊動式または固定式ヒラメ仕掛け (ハリス5~6号、捨て糸2~3号)
S/MH-272におすすめのタックル
S/MH-272は、じっくりとアタリを待つ置き竿スタイルや、喰い渋り時に真価を発揮します。安定した巻き上げ力とドラグ性能を持つリールが好相性です。
- リール:ダイワ シーボーグ 300J / シマノ フォースマスター 300DH (中型電動リール)
- ライン:PE 2号 (200m)
- リーダー:フロロカーボン 7号 (2m程度)
- 仕掛け:遊動式または固定式ヒラメ仕掛け (ハリス6~7号、捨て糸3~4号)
SS/MH-245におすすめのタックル
SS/MH-245は、軽量性を活かした手持ちでの操作性と、不意の大物にも対応できるパワーを両立しています。汎用性の高いリールとの組み合わせがおすすめです。
- リール:ダイワ シーボーグ 200J / シマノ フォースマスター 200DH (小型電動リール)
- ライン:PE 1.5号 (200m)
- リーダー:フロロカーボン 6号 (2m程度)
- 仕掛け:遊動式または固定式ヒラメ仕掛け (ハリス5~6号、捨て糸2~3号)
他社ヒラメ竿との比較
「極鋭ヒラメ EX」は、ダイワの最高峰モデルとして君臨しますが、他社からも魅力的なヒラメ竿が発売されています。ここでは、代表的な競合モデルとの比較を通じて、極鋭ヒラメ EXの立ち位置を明確にします。
機種 | 特徴 | 価格帯(実売) |
---|---|---|
ダイワ 極鋭ヒラメ EX | SMTによる圧倒的感度、AGSによる軽量・高感度、最先端技術の結晶 | 約80,000円~ |
シマノ ライトゲーム エクスチューン | スパイラルXコアによる高強度・高感度、Xガイドによる軽量化 | 約60,000円~ |
がまかつ がま船 ヒラメスペシャル | テクノチタントップによる高感度、伝統の調子とパワー | 約70,000円~ |
極鋭ヒラメ EXは、価格帯としては最高クラスに位置しますが、SMTという唯一無二のテクノロジーを搭載している点が最大のアドバンテージです。金属穂先ならではの感度は、他社のカーボンソリッド穂先とは一線を画すものであり、この点に価値を見出すアングラーにとっては、最高の選択肢となるでしょう。
発売情報・価格・購入ガイド
「極鋭ヒラメ EX」は、全国の釣具店およびオンラインストアで購入可能です。各モデルのメーカー希望本体価格は以下の通りです。
- 極鋭ヒラメ EX MH-243: 87,500円(税抜)
- 極鋭ヒラメ EX S/MH-272: 89,500円(税抜)
- 極鋭ヒラメ EX SS/MH-245: 89,000円(税抜)
高価なロッドであるため、購入前には実際に釣具店で手に取って、その軽さやバランスを確かめてみることをお勧めします。また、ご自身の釣りスタイルや、よく行く釣り場に合わせて、最適なモデルを選ぶことが重要です。
まとめ
ダイワ「極鋭ヒラメ EX」は、まさにヒラメ釣りのための究極の一本と言えるでしょう。SMTとAGSをはじめとする最先端技術がもたらす圧倒的な感度と操作性は、一度使えば他のロッドには戻れないほどの感動を与えてくれます。
価格は決して安くはありませんが、その性能は価格以上の価値があります。ヒラメ釣りを極めたい、誰よりも多くのヒラメを釣りたいと願う熱心なアングラーにとって、これ以上ない最高のパートナーとなるはずです。ぜひ、その手に取って、ヒラメ釣りの新たな扉を開いてみてください。
参考サイト:
ダイワ公式サイト - 極鋭ヒラメ EX